『バズる文章教室』のぐうの音も出ない一言

「上から目線の文章は、読み手に絶対バレちゃうから。」

たしかに。たしかにおっしゃる通りです。わかっているつもりで、そうならないように努力していたつもりで、努力が足りませんでした。ごめん。

「昨今の地球温暖化に関する議論は・・・(注:これ、私がよく書くやつ)と書き出すより、「最近の天気って変だと思いませんか?」って書きだしたほうが、読む気になりますよね。」

ぐぐ・・。

「大切にしてほしいのが、『読み手にはわかりにくい話題だろうから』ではなく、「読み手にとって遠い話題だろうから」という丁寧なスタンス」

ぐぐぐ・・・。

「だからそれを『近く』に持っていってあげる、やさしさがほしい。」

・・・・・・・。

『決断科学のすすめ』を担当してくださった編集者の遠い目が思い出されて、つらい。

『決断科学のすすめ』を書いたときは、書く私のほうがアップアップで、内容を『近く』に持っていく余裕があまりなかったと反省しきり。

昼休みに『文体の品評会』と書いてしまいましたが、これもいささかならず、上から目線だったかも。『文体ミュージアムの展示案内』かな。三宅さんほど表現力ないので、これでご容赦を。

『バズる文章教室』ーまだ読んでる途中ですが、自分の文体をみなおす良いきっかけになりました。科学者なので、「最近の天気って変だと思いませんか?」って書くよりは、「最近、大きな水害が続いています」とファクトから書き始めたい派ですが、読み手をリスペクトするという姿勢はとても大事です。

『バズる文章教室』は、読み手・書き手へのリスペクトにあふれた本です。