授業レポートへのダメ出し

今日の授業を受講した大学院生のレポートを読み、コメントを返している。以下は、私の要求に応えていないレポートにダメ出しをして、再提出を求めたケース。以下に書いた点は、大学一年生のときに徹底して教えたい内容だ。しかし、大学院生に対してこのコメントを書かなければならない現実がある。しかし大学院生だから、これだけ書けば、次のレポートではきちんと修正されるでしょう。
 
<私は、 「授業で学んだ内容を要約し、その内容についてコメントする」ようにお願いしました。この手続きは、科学において議論をする場合の基本です。〇〇くんのレポートでは、コメントの対象となる要約がなく、ただ自分はこう思う、という主張だけが書かれています。このような主張をすると、科学におけるロジカルな議論が成り立ちません。
 
科学における議論では(実は科学に限りませんが)、まず相手が示した内容を正確に理解し、その理解に対して質問をしたり、別の見方を提示したりする必要があります。別の見方を提示する場合には、コメントする相手の見方ではなぜ不足なのか、新たな見方にはどんな根拠があるかを示す必要があります。
 
「授業で学んだ内容を要約し、その内容についてコメントする」 ようにお願いしたのは、この手続きについて学んでほしいと考えたからです。
 
以上のコメントを考えに入れて、レポートをもういちど送ってください。 >