屋久島の豪雨

屋久島 山中で一夜明かした300人超全員の下山を確認

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190519/k10011921651000.html

とりあえず、行方不明者や大けがをした人が出ず、全員下山できたと聞いて、ほっとしました。登山客とともに荒川登山口に足止めされたバスの車中で18日の夜を過ごされた計28人のガイドさんたちにも、ごくろうさまと申し上げたい。まずはゆっくり休まれてください。ストレッチの指導をされたりしている様子をツイッターや知人のFacebookで知ることができました。

今回の事態については、これから反省の議論が進むでしょう。

17日午前の段階で、屋久島では週末に大雨のおそれがあるという気象情報が私のもとにも届いていました。私は屋久島をフィールドに研究を続けており、安房に家も持っているので、屋久島の気象情報についてはいつも気にかけています。

屋久島町に大雨警報が発表されたのは18日午後3時半ごろなので、縄文杉登山客をガイドする方たちには、18日早朝の時点での判断は難しかったでしょう。せっかく屋久島に来て、縄文杉に行くことを楽しみにしているお客さんに対して、中止の判断を下すのはむつかしい。また、屋久島はよく雨が降るところですから、「ここは屋久島だから多少の雨は仕方ないね」という判断で出発されたのでしょう。

しかし今後は、今回のようなことが起き得るという想定をすることが必要になります。大雨の予報が出ているときに、縄文杉に行くことはすすめられません。私がこの週末に屋久島に調査に入っていた場合、野外調査は中止したでしょう。実際に、大雨の予報を受けて野外調査を中止した経験が過去に何度かあります。そのうち一回の大雨時には、沢で流されて、不幸にして亡くなられた方が出てしまいました。

また、今回のような記録的豪雨は、九州では今後どこでも発生する可能性があります。たとえば、九大伊都キャンパスでも起こり得る。九大では、そのときにどうするかについてのリスク管理教育をしっかりやる必要があると思います。大学生活におけるリスク管理のテキストを、来春までに作れないかと考えていますが、やるべきことがたくさんありすぎ。ひとつずつ片付けます。

はてなダイヤリーからはてなブログへの移行のときに、ブログのアドレスが2つになったため、「Y日記」を主に仕事関連のブログに、「Z」をそれ以外の、徒然なるままに書き連ねるブログにしようと思います。

「Y日記」に以下の記事を書きました。

適応的共同管理

https://yahara.hatenadiary.org/archive/2019/05/18

適応的共同管理(続)

https://yahara.hatenadiary.org/archive/2019/05/19